「アメリカン・スナイパー」を見た

戦場の緊張感に取り憑かれてしまう、って点では、「ハート・ロッカー」や、日本の漫画の「エリア88」にも通じるかもしれない。
せっかく退役したのに、また戦場に戻ってしまう、ってあたりが。
あとは「ディア・ハンター」もあったな。日常生活に戻れなくなってしまうところが。

不毛さ、って点では「ブラックホーク・ダウン」「ジャーヘッド」「フルメタル・ジャケット」とかもあるなあ。
いわば「勇敢さって意味ないよね」系。

あと「ゼロ・ダーク・サーティ」もあるか。あれも徒労感がすごい。

もちろんクリント・イーストウッドが監督した、って点も重要なんだろうけど、あんまこの映画では個性は前に出ていない感じ。

まあイラク戦争にまつわる不毛さを描いた、って点では新しいし、グローバルホークとかの無人偵察機も出てきたりして、撮影される必要もあったんだろうけど、描こうとしているテーマはいつの時代の映画も同じかも。

イラク戦争自体の不毛さは「華氏911」「ビン・ラディンを探せ!」なんかを見てもいいし。

そういう意味では、これらの映画を見ていれば、「あまり新鮮味はない」映画に見えちゃうかもなあ。

まあ「グラン・トリノ」しかり、「アメリカの男らしさ」の象徴でもあったクリント・イーストウッドが、「アメリカの幻想にはびこる勇敢さって愚かで無意味じゃないか?」ってテーマの映画を撮ることには、すごく意味があると思う。

ただ最後はどうなんだろう。
実在するモデル、クリス・カイルの実際の追悼映像を入れることによって、賞賛するニュアンスで終わってしまっているところが。

wikipedia クリス・カイル

まあ本人も、「頭のおかしくなった退役軍人に射殺された」って点では、なんか皮肉なブーメランという感じがする。
エリア88の「ベンディッツ・レポート」って回を思い出す。

ハート・ロッカー

エリア88 新谷 かおる

ディア・ハンター

ブラックホーク・ダウン

「ジャーヘッド」
http://www.amazon.co.jp/dp/B00HNY02TA/

「フルメタル・ジャケット」
http://www.amazon.co.jp/dp/B013UO2N70/

「ゼロ・ダーク・サーティ」
http://www.amazon.co.jp/dp/B00JHTVFK4/

「華氏911」
http://www.amazon.co.jp/dp/B0001X9D68/

ビン・ラディンを探せ! ~スパーロックがテロ最前線に突撃!~
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「グラン・トリノ」
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